
賞金1億円は友情を買い取れるのか?
皆さん、こんにちは。
本日は、Amazon Prime Videoで独占配信が始まった、バカリズムさんとバナナマン設楽統さんが主催を務める新番組『賞金1億円の人脈&人望バトル トモダチ100人よべるかな?』について考察したいと思います。
この番組の核心は、まさに現代社会における「友情」の定義を問い直すものだと感じています。プレイヤーたちは、賞金1億円という明確な「目的」のために、友人という「手段」を行使します。この構図は、カントが説いた「人間を手段としてのみならず、常に目的としても扱え」という定言命法に真っ向から対立するかのようです。
「トモダチ」は手段か、目的か。 究極のマネーゲームが暴く「友情の二重性」
プレイヤーは、さらば青春の光 森田哲矢さん、河合郁人さん、Mattさんの3名。彼らは「自分のために来て欲しい」「出来るだけ長くいて欲しい」という、極めて個人的かつ抽象的な要請だけで友達を呼び集めます。
友人は、何の説明もないまま殺風景な部屋に集められ、主催者側の仕掛けによって友情を試されます。ここで問われているのは、友情の「純粋性」と「利害関係」という二重性です。
純粋な友情は、見返りを求めず、ただ相手のために行動するものです。しかし、この番組では「賞金1億円」という巨大な利害関係が介在します。友人は、プレイヤーのために駆けつけたのか、それとも「何か面白いことがありそう」という期待や、プレイヤーへの借り、あるいは単なる好奇心から来たのか。その動機は複雑に絡み合っています。
バカリズムさんと設楽さんが、その複雑な人間関係を鋭い視点で解体していく様子は、まさに哲学者の思索を目の前で見ているかのようです。友情とは、本質的に利害を超越するものなのか、それとも、どこまでいっても利害関係から完全に自由にはなれないのか。この番組は、その答えを探る実験場なのかもしれません。
バカリズムの思考の軌跡をたどる『都道府県の持ちかた』
この番組を観て、主催者であるバカリズムさんの思考の深さに改めて驚かされました。彼の独特な視点や言葉選びのセンスは、バラエティ番組だけでなく、著作からも読み取ることができます。
彼が著した『都道府県の持ちかた【増補版】』は、単なる地理の解説本ではありません。彼は、各都道府県を独自のキャラクターとして擬人化することで、私たちが普段当たり前だと思っている事物に、まったく新しい解釈を与えています。
- 「茨城県」:自分に自信がない。でも本当はいいやつで、たまに褒められるとかなり喜ぶ。
- 「東京都」:都会的で洗練されているが、実は地方出身者ばかりで構成されている。
これは、プラトンが「イデア」として説いた、事物の本質を捉えようとする試みに通じるものがあるのではないでしょうか。バカリズムさんは、私たちが見過ごしがちな事物の「本質」を、ユーモアというフィルターを通して提示しているのです。
『トモダチ100人よべるかな?』を観てバカリズムさんの思考に触れた方は、ぜひこの本も手に取ってみてください。彼の思考の軌跡をたどることで、番組の面白さがより一層深まるはずです。
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この番組と書籍を通して、皆さんもぜひ「友情」や「事物の本質」について考えてみてはいかがでしょうか。
